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のんびりと。

twitterより長い文章を書く日記。

「どちらかが彼女を殺した」推理発表

 はい、というわけどちらかが彼女を殺した (講談社文庫)で推理発表です。
 ネタバレしていますので、嫌な人は続きを読まないように。
 各自で気をつけてください。
 ……ネタバレ、してるといいんだけどねえ。
  
 えーと、本当はこの日記、一昨日書く予定だったんですよね。
 それが、4日の9時ごろ、どうにも眠くて15分だけ仮眠を取ってから取り掛かろう、と思って、キッチンタイマーセットして寝たんですよ。
 ……はい、皆様のご想像のとおりでございます。
 起きたら12時回ってました。そこでまだ眠い私、
  
 「もうどっち道12月5日なわけだし、明日(つか今日)書けば良くない?」
  
 と思ってしまったんですね〜。いや、本当申し訳ありませんでした。約束破ってごめんなさい、もうしません。
 しかも文章化するのに案外時間がかかって結局日付超えて6日になってやんの。もう本当ごめんなさい。
  
 では気を取り直しての真犯人特定に至ったプロセスを書いて行きたいと思います。
 考えたこと等、ほぼ全部を綴ってありますので無闇に長いです。
 私が考えた犯人だけさくっと知りたい方は、最後までびーっとスクロールしてください。
  
 それではこんどこそ、行きますよ〜。

事実の確認。

犯行タイムテーブル
  1. 11時頃(P.317 l12)、潤一が園子の部屋にて睡眠薬を飲ませ、自殺に見せかけるための偽装工作を施す。
  2. 12時少し前(P.332 l7)、佳代子が園子の部屋に侵入。潤一と鉢合わせる(P.333 l15)。
  3. 話し合いの後、潤一撤収。佳代子が後片付けに残る。
  4. 12時20分頃(P.336 l1)、佳代子撤収。
  5. 犯人、園子を殺害。1時頃?(電気がついていた/P.315 l16)
  6. 1時半頃、佳代子が潤一に電話をかける(P.335 l15)
  7. 翌日、潤一・佳代子両名、園子の部屋にて死体を発見、電気を消して立ち去る。

  
1の行動が潤一のものであるという事に関しては、本人たちの供述以外に、客観的証拠として偽装工作に使われた絆創膏が挙げられる。
絆創膏は本棚の上にある救急箱に入っており、「背の低い彼女(佳代子)には救急箱を取るのさえ難しかったはずだ(P.295 l6)」と康正が語っている部分である。
2に関しては、220ページのお隣さんの証言から、事実であることがわかる。
3、4はとりあえず置いておくとして、5の電話は潤一のアリバイ証人である佐藤幸広が、潤一が電話に出るのを目撃している(P.245 l12)
  

遺留品
  • 髪の毛(佃潤一・弓場佳代子両名のもの)
  • ワイン(佃潤一が持ち込んだもの)
  • ワイングラス×2(偽装工作の際に、佃潤一と和泉園子が使用したもの)
  • 睡眠薬の包み紙×2(今回の最重要証拠)
  • 砂や土の粒(弓場佳代子が持ち込んだもの)
  • グリーンのビニール紐(弓場佳代子が持ち込んだもの)
  • 謎の燃え滓(佃潤一のメッセージが書かれた仔猫のカレンダー)

  

関係者の利き手
  • 和泉園子:鉛筆、箸→右 それ以外→左(P.96 l1〜3)
  • 弓場佳代子:鉛筆→右(P.111 l8) それ以外→不明瞭

      *利き手に関する明確な記述なし。

  • 佃潤一:包丁→右(偽装工作の件から) それ以外→不明瞭

  
日本人が利き手を矯正する際、鉛筆・箸のみに対して行うことが多い。
よって、弓場佳代子に関しては何とも言えないが、佃潤一は十中八九右利きであると想像できる。
  

推理

真犯人は誰か?

タイムテーブルから考えると、

  1. 佃潤一が偽装工作をする。
  2. 弓場佳代子が現れ潤一と話し合いの後、片づけをして立ち去る。
  3. 真犯人、和泉園子を自殺に見せかけて殺害。

という流れになる。
遺留品「睡眠薬の包み紙」が2袋あるのは、1と3の段階でそれぞれ1袋ずつ使用されたからである。
加賀が全体の偽装工作を見抜いたのは、包み紙の破られ方が和泉園子によるそれではなかった(=右利きの人間のものであった)ということ。
真犯人の証拠となる、作中、和泉康正・加賀刑事両名が気にかけていた「睡眠薬の包みの破り方」とは、どういう意味なのか?
それはつまり、2袋の包みの破り方が1の段階で破られたものと3の段階で破られたものでどう違うのか/または同じなのかということである。
それがそのまま真犯人特定の動かぬ証拠となるのだ。
  
まず、1の段階で袋を破ったのは佃潤一であり、本人も認めている。
では、2袋目を破ったのは誰なのか。
園子の死が自殺ではないとされているのは、2袋目の破り方も同様に、園子のそれではなかったからである。
そして、その2袋目の破り方が、1袋目の破り方と同じだったからである。
つまり、真犯人は佃潤一。
園子は左利き、潤一は右利き(少なくとも包みは右で破る)であるから、矛盾はない。
これで推理は完結する。(…かと一度は思ったんだけど。まだ続く。)

上の理由だけでは、潤一を真犯人と断定するにはちょっと弱い(ような気がする。
そこで重要になるのが、康正が佳代子に睡眠薬を飲ませるシーンである。
この後、康正は加賀に向かって、「俺はこの目でその瞬間を見ていた」(P.348 l13)と言っている。
つまり、弓場佳代子が左手で破った場面を目撃していたから、この事件の関係者の中で唯一右手で袋を破っている佃潤一が犯人だ、と言っているのだ。
これでファイナルアンサーなのではなかろうか。

…というか。
ぶっちゃけこれ以上のことを問われても困ると言うのが本音です。
P.346-347の流れで包丁に園子さんの指紋を付ける工作がなされてないことがわかった以上、加賀刑事は包み紙からのアプローチをするしかありません。
実際康正さんに破らせてみるなど、しっかりこだわってましたしね。
そうすると決め手になるのはやはり、佳代子さんがあの瞬間、どっちの手で袋を破ったのか、と言う一点に頼らざるを得ないわけです。
この物語では鑑識による正式な証拠での推理ができませんからね。
きっと鑑識に頼めば細かい癖とかがわかって、少なくともあの2袋を破ったのは佳代子さんではないということになり、潤一さんにはっきりとした捜査の手が伸びるのでしょうが。
ほら、康正さんも言ってたじゃないですか「鑑識に依頼する手間が省けたな」(P.348 l15)って。
さらに、佳代子さんが犯人だったとしたら、2袋目の睡眠薬って実は必要ないんじゃないかと思うんですよ。
だって潤一さんが出てった後にそのまま殺害してしまえばいいんですから。
実際、偽装工作を行ったのは潤一さんですもの、あとは知らぬ存ぜぬで通せばいいんじゃないですか?(「か?」って言ったって(笑)

というわけで、真犯人は佃潤一。これで決まりです。

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